早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センターにおいて、「フィールド実験のビジネス応用部会」を設置しています。概要及び2021年度の活動は以下の通り。
- 部会等名称
- フィールド実験のビジネス応用部会
- Field Experiments for Business Practice
- 代表者名
- 牧 兼充
- 研究メンバー一覧 (2018年度)
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- 兼任研究所員
- 牧 兼充 (経営管理研究科准教授)
- 伊藤 秀史 (経営管理研究科教授)
- 樋原 伸彦 (経営管理研究科准教授)
- 大湾 秀雄 (政治経済学部教授)
- 三橋 平 (商学部教授)
- 兼任研究所員
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- 研究目的
- ランダム化による処置割り当てを前提とした科学的実験は、農業実験所、心理学実験室、医療・薬品の評価、そして統計学者の数学モデルから生まれた。この研究手法は、開発経済学などの分野での発展を経て、社会科学全般で活用されるようになった。更に近年は、アカデミアに留まらず、ビジネス現場における「フィールド実験」が盛んに行われるようになりつつある。特に、イノベーション、アントレプレナーシップ、組織・人事、ファイナンス分野等においては、「フィールド実験」のデザイン手法を学ぶことが、ビジネススクールで学ぶべき必須スキルの一つとなりつつある。
本研究部会では、フィールド実験のデザインに関する教育手法の蓄積、アイディアを募集するためのコンテストの実施、関連授業の拡充、既存の授業・ゼミの相互連携、学内他箇所との連携などを通じた啓蒙活動を行い、企業との共同研究を含めたWBSにおけるフィールド実験に関する教育・研究のキャパシティを広げることを目的とする。
- ランダム化による処置割り当てを前提とした科学的実験は、農業実験所、心理学実験室、医療・薬品の評価、そして統計学者の数学モデルから生まれた。この研究手法は、開発経済学などの分野での発展を経て、社会科学全般で活用されるようになった。更に近年は、アカデミアに留まらず、ビジネス現場における「フィールド実験」が盛んに行われるようになりつつある。特に、イノベーション、アントレプレナーシップ、組織・人事、ファイナンス分野等においては、「フィールド実験」のデザイン手法を学ぶことが、ビジネススクールで学ぶべき必須スキルの一つとなりつつある。
- 主な研究課題
- 「スター・サイエンティストと日本のイノベーション」に関する調査研究
- 科学技術から新事業を創出するためのエコシステム研究
- シリコンバレーのエコシステムの有効活用法
- サンディエゴのエコシステムの有効活用法
- 大学発ベンチャーの成功要因の分析
- 科学技術をベースとした新事業を創造するためのファイナンスに関する研究
- 科学技術とアントレプレナーシップ分野に関する政策提言
- 科学技術とアントレプレナーシップ分野研究促進のためのデータセットの構築
- 研究の意義
- フィールド実験は、米国を中心に、ビジネス現場でも多数活用されており、エビデンスに基づいた経営を実践するための有効な手法となっている。それに伴い、ビジネススクールでもフィールド実験のデザイン手法に関する授業がトップ・スクールを中心に開講されるようになった。一方、日本企業ではまだまだフィールド実験が有効に活用できているとは言い難いが、WBSには潜在的なフィールドを持つ学生が多数在籍することから、WBSにおいてフィールド実験に触れる機会を学生に提供することは有益であると考えられる。
更に、東京という企業が集積した場に立地するWBSと、フィールド実験において先端的な知見を持つカリフォルニア大学サンディエゴ校ビジネススクールが連携することは、国際共同研究を促進するための良い機会でもあると考えられる。
- フィールド実験は、米国を中心に、ビジネス現場でも多数活用されており、エビデンスに基づいた経営を実践するための有効な手法となっている。それに伴い、ビジネススクールでもフィールド実験のデザイン手法に関する授業がトップ・スクールを中心に開講されるようになった。一方、日本企業ではまだまだフィールド実験が有効に活用できているとは言い難いが、WBSには潜在的なフィールドを持つ学生が多数在籍することから、WBSにおいてフィールド実験に触れる機会を学生に提供することは有益であると考えられる。
- 運営方法
- 年に一度、「フィールド実験のデザイン・コンテスト」を開催し、WBSの学生・修了生を中心にアイディアを募る。
- カリフォルニア大学サンディエゴ校ビジネススクールと連携し、フィールド実験のデザインに関する教育コンテンツを拡充する。
- 大学本部の倫理委員会と連携し、フィールド実験を実施するための”Equity, Diversity, and Inclusion”を前提とした研究倫理教育を拡充する。
- 企業との共同研究を含め、フィールド実験を実施し、論文などの形で成果を公開する。
- 商学学術院・政治経済学術院等の他箇所と連携し、研究のコミュニティを構築する。
- 政策研究大学院大学との連携により、本研究部会の研究活動に必要となるデータセットを構築する。
- メンバーによりプロジェクトチームを組成し、データ分析を行い、成果を論文にまとめる。
- 期待される成果
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- フィールド実験のデザインに関する教育手法の蓄積
- フィールド実験の実施にあたっての”Equity, Diversity, and Inclusion”を前提とした倫理教育の手法の蓄積
- フィールド実験に関する企業との共同研究の拡充
- フィールド実験に関するケース教材の拡充
- フィールド実験に基づいた論文・ワーキングペーパーの執筆
- 海外からの関連分野研究者の招聘とワークショップの開催
- 関連授業の拡充
- 既存授業・ゼミの相互連携の促進
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