辻 紗都子 / 早稲田大学 経営管理研究科
家族構成は夫と娘3人(7歳、6歳、3歳)。娘たちの料理やおやつタイムをYoutuber風に動画撮影し、家族だけで楽しんでいる。
企業の会議室や研修室で使用するための音響・映像・通信機器、およびビデオ会議のためのサービスやインフラの輸入販売などを行う会社で、日本で新しい市場を開拓したり、まだないニーズを作り出していく仕事をしています。販売代理店という仕事は起業とは違いますが、まだ日本に存在しない海外の文化そのものを輸入し、日本での新しい市場を作り出していく活動の方針はアントレプレナーシップそのものです。また、技術革新が目まぐるしいこの分野で長く生き残る企業で居られるために、牧先生のMOTは必修の授業だったと感じました。
また、WBSで知り合った三木さん・瀬戸口さん・田中さんらと「あいプロジェクト」という“知的障害児とその家族が未来に見通しをたてるための”研究・企画活動を行っています。テクノロジーは「やさしい世界」を作ることができるか。AIによって人間の仕事が代替され、よりクリエイティブな頭脳だけが評価されるようになる中で、知的障害を持つ子どもや大人が希望を持ち続けられるか。インクルーシブな社会をつくっていくことはできるか。3人の小さな子供を持つ母としての視点も生かして、ソーシャルイノベーションにかかわることができればと考えています。
【オンライン授業だからできないことなんてない】
私達は2020年4月、世界未曾有のCOVID-19感染拡大とともにWBSに入学し、ことあることに教授が「今年はオンラインになってしまったから」「本当だったらこんなこともできるんだけど」と言うのを聞いてきました。
しかし、牧先生の「技術・オペレーションのマネジメント」を受講して、度肝を抜かれました。この人は、いったい何時間、下手したら何十時間、この3時間の講義の準備に費やしているのだろう。1回あたりの授業のストーリーが計算されているだけでなく、次の授業、その次の授業で『回収される』伏線もが、この1回の授業のストーリーにはちりばめられていました。オンラインだからできないなんてことはない、工夫すれば乗り越えられるのだと教えられました。
先生のコミットメントが大きい分、学生もそこに応えなくてはという良い意味でのプレッシャーがあったと思います。(今年はだいぶ課題を軽減してくださったそうですが)学生は毎回、英語のケースも含めて2本のケースを読み、前回の復習のための資料を4本程度読む必要があります。事前に学生同士でケースについて話し合うという試みも行いました。牧先生と、TAの皆さんと、学生とでテンポよく作り上げていく授業は楽しく、あっという間でした。思考が追い付かなくて、授業が終わった後も何度も頭の中で繰り返すのですが「まだまだ勉強するのは面白い、もっと勉強したい」と思わせてくれる刺激的な授業でした。
(遠い存在だったキーワードが身近になる)
【AI】【デザイン思考】【プラットフォームとは】【量子コンピュータ】この授業を受けるまでは、よくわからなかったテーマも授業後は積極的に「知りたい」と思えるようになりました。この授業では、学んだことをどう日常業務に生かしたかを次回の授業の冒頭に発表します。ケースに書かれていることは世界のどこか、私以外の誰かの話題ではない。すべて、自分の明日の仕事と直結しているのだ。と考えるようになりました。
ビジネススクールの学生は、学生であると同時にビジネスパーソンである。だから学びは仕事に生かされなくてはいけないというスタンス。常に私達学生への価値提供について悩み抜いて、ぶれない方針を持っている牧先生らしくて、本当にありがたいなと感じました。
次回の更新は2月5日(金)に行います。