引寺 佑輔 / 早稲田大学大学院経営管理研究科ファイナンス専修修了 / 株式会社日本政策金融公庫
2010年関西学院大学法学部法律学科卒業。株式会社日本政策金融公庫に入庫。債権管理、与信判断業務を経て、2016年からリスク管理業務に携わる。
2019年3月、早稲田大学大学院経営管理研究科ファイナンス専修修了。
授業が終わって、いくつかの相談案件や自分の論文投稿や発表用資料の作成をしていたら、もう50日も過ぎていてびっくりしました。申し訳ありません。
2019年度秋クォーターの「技術・オペレーションのマネジメント」のTAをさせていただいて感じた想いを記していきたいと思います。
テキストマイニング
石川寛和さんから提供していただいた講義のテキストデータと受講者の皆さんのtakeawayについて、毎回テキストマイニングをして視覚化してきました。視覚化しておくと後からの振り返りを行う時に記憶を辿りやすくなるマインドマップ的な貢献ができるのではないかと思っての試みでした。1日2コマ分の大量のテキストデータから、有益な情報を探しておりました。テキストデータの誤字脱字を直して、自然言語解析の手法を用いてテキストを単語に分割し、それらの単語の出現頻度や相関を分析していました。
もう一つのモチベーションは、牧さんが「シラバスは受講者との契約」とおっしゃっておられたので、シラバスの内容と授業の内容が一致しているのかについて興味が湧いたからです。次に授業の内容が、授業を通じて受講生に伝わっているか見てみたいと思ったからです。今回の授業では、石川寛和さんのご協力でテキストデータがあり、分析環境も構築してあったのでトライしてみました。
結果は、シラバスの内容と授業の内容はほぼ一致していて、大きな逸脱はありませんでした。また、受講生のtakeaway等についても授業の趣旨を踏まえたものであり、授業直後では受講生が適切に授業内容を身につけていることが支持できました。私は何か理想と異なる結果が出てくることを期待していた部分もあるのですが、これは牧さんがこの授業に対する努力と想いの結果なのだと思います。
授業は舞台
私は高校時代にミュージカルをやっていたので、今でも舞台を観に行くことが好きなのですが、牧さんの授業を見ているとまさに舞台だなぁと思いました。
皆さん体験されたのでご存知のように、毎週の講義にはいろいろなところに伏線が隠されていて、週を追うごとに伏線が回収されていく物語のように進んでいきます。TAには、演劇や舞台で使うようなステージ進行表をいただけるのですが、分単位で細やかに予定が記載されています。どの内容をどれくらいの時間で話すとか、どのタイミングで動画やsli.doアンケートをとるとか皆さんが思っている以上につくりこんでいます。他にも、様々な受講者が誰でも参加しやすくするためのインクルーシブな舞台装置が出てきます。Facebookやsli.doを用いて、受講者が持つ知識や気づきを共有し、ディスカッションを促していること。Zoomを用いて、授業の可能性を追求していること。Spotifyを通じて学習効果を高めるBGMやジェダイの衣装まで。このような工夫に富んだ面白い授業を皆さんとご一緒できてよかったと思います。
出演者の皆さん、監督兼脚本家の牧さん、助監督の松田大さん、土肥淳子さん、川村聡宏さん、横田清夏さん、マイクもって走り回っていたADっぽい渡邊崇之さん、ありがとうございました。
次回の更新は2月28日(金)に行います。